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【paiza問題集 解説】
paizaの森練習問題コンテスト過去問題セット9

最大値と最小値

最大値と最小値

    nums = list(map(int, input().split()))
    print(min(nums), max(nums))
    
卵の生産

卵の生産

    a, n = map(int, input().split())
        print(a * n)
    
卵の最大の生産量

卵の最大の生産量

    n, k = map(int, input().split())
    a = list(map(int, input().split()))
    
    max_ = -float('inf')
    for i in range(n-k + 1):
        max_ = max(max_, sum(a[i:i+k]))
    
    print(max_)
    

    ループで先頭から k 日間分をスライスで取得し、その総数を最大値と比較して更新していっています。

卵の最大の生産量 - その 2

卵の最大の生産量 - その 2

  • 例1

  • n, k = map(int, input().split())
    a = list(map(int, input().split()))
    
    sum_ = sum(a[:k-1])
    
    max_ = -float('inf')
    for i in range(n-k+1):
        sum_ += a[i+k-1]
        max_ = max(max_, sum_)
    
        sum_ -= a[i]
    
    print(max_)
    
  • 例2

  • n, k = map(int, input().split())
    a = list(map(int, input().split()))
    
    cum_sum = [0]
    for i in range(n):
        cum_sum.append(cum_sum[i] + a[i])
    
    # これでも累積和が作れる
    # c = 0
    # cum_sum = [0] + [c:=c+i for i in a]
    
    max_ = -float('inf')
    for i in range(k, n+1):
        max_ = max(max_, cum_sum[i] - cum_sum[i-k])
    
    print(max_)
    

    例1はスライディングウィンドウ法と呼ばれるアルゴリズムを使って最大値を探索しています。

    例2は累積和というアルゴリズムで最大値を探索しています。

  • スライディングウィンドウ法での解説

  • n, k = map(int, input().split())
    a = list(map(int, input().split()))
    
    sum_ = sum(a[:k-1])
    
    max_ = -float('inf')
    for i in range(n-k+1):
        sum_ += a[i+k-1]
        max_ = max(max_, sum_)
    
        sum_ -= a[i]
    
    print(max_)
    

    k = 3
    a = [3, 8, 4, 9, 1, 6, 7, 5]

    まず先頭から k - 1 の 個数の要素を合計します。

    sum_ = sum(a[:k-1])
    

    [3, 8], 4, 9, 1, 6, 7, 5
    sum_ = 3 + 8 = 11


    次にループに入り、次の要素 4 を sum_ に足します。

    for i in range(n-k+1):
        sum_ += a[i+k-1]
    

    [3, 8, 4], 9, 1, 6, 7, 5
    sum_ = 11 + 4 = 15


    次に、値を比較して最大値を取ります。

    max_ = max(max_, sum_)
    

    先頭の要素の数を引きます。

    sum_ -= a[i]
    

    3, [8, 4], 9, 1, 6, 7, 5
    sum_ = 15 - 3 = 12


    次のループに移ります。

    3, [8, 4, 9], 1, 6, 7, 5
    sum_ = 12 + 9 = 21
    max_ = max(15, 21)
    max_ = 21
    3, 8, [4, 9], 1, 6, 7, 5
    sum_ = 21 - 8 = 13


    表にして見てみましょう。

    初期状態
    a38491675
    sum_3+8=11

    ↓ max_ = 11

    1回目ループ
    a38491675
    sum_11+4=15

    ↓ max_ = 15

    2回目ループ
    a38491675
    sum_15+9-3=21

    ↓ max_ = 21

    3回目ループ
    a38491675
    sum_21+1-8=14

    ↓ max_ = 21

    4回目ループ
    a38491675
    sum_14+6-4=16

    ↓ max_ = 21

    5回目ループ
    a38491675
    sum_16+7-9=14

    ↓ max_ = 21

    6回目ループ
    a38491675
    sum_14+5-1=18

    max_ = 21


        の所をウィンドウ(窓)とみなし、それが左から右へとスライドしている様だからスライディングウィンドウです。常に     の枠に入った次の数を足し、漏れた数を引いています。画面がスクロールする時がこんな感じですね。


    1つ前の「卵の最大の生産量」のプログラムでも強引にできないことはないのですが、1つ進む度に毎回総和を求めては無駄です。例えばウィンドウの範囲が 1000個の場合、毎回 999回足し算をして総和を求め、それを k と比較して、次にもまた 999回足し算をして……。💤
    スライディングウィンドウ法は都度、新しい値を足して、不要となった値を引く2回の処理を繰り返すだけで済みます。

  • 累積和での解説

  • n, k = map(int, input().split())
    a = list(map(int, input().split()))
    
    cum_sum = [0]
    for i in range(n):
        cum_sum.append(cum_sum[i] + a[i])
    
    max_ = -float('inf')
    for i in range(k, n+1):
        max_ = max(max_, cum_sum[i] - cum_sum[i-k])
    
    print(max_)
    

    k = 3
    a = [3, 8, 4, 9, 1, 6, 7, 5]

    まず、累積和を作ります。累積和については paiza問題集「定番アルゴリズム - 累積和メニュー」で学習できます。当サイトでもその問題集の解説を作ってありますので、よければ活用してください。😊

    cum_sum = [0, 3, 11, 15, 24, 25, 31, 38, 43]

    やっていることはスライディングウィンドウ法と同じようなものです。前処理が必要なものの、累積和はたった一回の引き算だけで区間和を求められます。累積和を作る時の足し算で1回、区間和を求める時の引き算で1回、計2回処理をするので理論上、計算量はスライディングウィンドウ法と差はありませんが。😅 でもこちらのほうがプログラムもシンプルなので混乱は少ないと思います。好みによりけりですが。


    これも表にして見てみましょう。

    初期状態
    cum_sum0311152425313843

    k の位置から始めます k = 3

    1回目ループ
    cum_sum0311152425313843
    区間和15-0=15

    ↓ max_ = 15

    2回目ループ
    cum_sum0311152425313843
    区間和24-3=21

    ↓ max_ = 21

    3回目ループ
    cum_sum0311152425313843
    区間和25-11=14

    ↓ max_ = 21

    4回目ループ
    cum_sum0311152425313843
    区間和31-15=16

    ↓ max_ = 21

    5回目ループ
    cum_sum0311152425313843
    区間和38-24=14

    ↓ max_ = 21

    6回目ループ
    cum_sum0311152425313843
    区間和43-25=18

    max_ = 21


    スライディングウィンドウ法にそっくりですが、累積和によってすでに値を足したものが用意されていますので、ループ中は引き算だけの処理になっています。足し算と引き算を同時に処理しているか分けて処理しているかの違いですね。

卵をぴったり生産

卵をぴったり生産

    n, k = map(int, input().split())
    a = list(map(int, input().split()))
    
    cnt = 0
    for i in range(1, 1 << n):
        egg = 0
        for j in range(n):
            if i & 1 << j:
                egg += a[j]
                if egg > k:
                    break
    
        if egg == k:
            cnt += 1
    
    print(cnt)
    

    2 ^ n (2**n) は 2n、条件に「2 ≦ n ≦ 15」とありますので 215=32768、何も選ばない選択はありませんので1を引いて、全 32767通りとなります。『選んだニワトリが産む卵の総和が k 個になる選び方は何通りあるか求めてください。』ということは、全 2n-1、つまり最多で 32767通りの全てを調べなければいけません。

    そこで今回はビット全探索というアルゴリズムを使って解きます。ビット全探索は、「paizaの森練習問題コンテスト過去問題セット3 - ラッキーナンバー」でも使いました。我ながらわかりやすい解説ができたとはとてもじゃないけど言えないのですが、その解説もあります。😓

    その補足も兼ねて、今回も解説をしてみます。「ラッキーナンバー」の難易度はBランクとなっていますが、めんどくささは同レベルです。今回Aランクレベルの条件値となっていますが、ビット数が増えただけでアルゴリズム自体に変化はありません。入力 n の値(ビット数)を大きくしても変わらず処理してくれます。多分気付いてない。🤣

    n = 8, k = 33
    a = [3, 8, 4, 9, 1, 6, 7, 5]

    要素数 8 で 8ビット。組み合わせ数は、全255通りです。00000001 〜 11111111 です。

    a の要素番号 0 が ビットの1桁目、要素番号 1 が 2桁目………と対応します。そして、ビットが 1 になっている所に対応した a の数を全て足します。

    if i & 1 << j:
        egg += a[j]
    

    ビット桁87654321
    対応する
    a の要素
    57619483

    ビット選択卵の数
    0000000133
    0000001088
    000000113,83+8=11
    0000010044
    000001013,43+4=7
    000001108,48+4=12
    000001113,8,43+8+4=15



    ビット選択卵の数
    111110013,9,1,6,7,53+9+1+6+7+5=31
    111110108,9,1,6,7,58+9+1+6+7+5=36
    111110113,8,9,1,6,7,53+8+9+1+6+7+5=39
    111111004,9,1,6,7,54+9+1+6+7+5=32
    111111013,4,9,1,6,7,53+4+9+1+6+7+5=35
    111111108,4,9,1,6,7,58+4+9+1+6+7+5=40
    111111113,8,4,9,1,6,7,53+8+4+9+1+6+7+5=43

    途中がっつり省略しましたが、この様に処理をしていきます。途中で k と同じ数、つまり卵がぴったりになる組み合わせを見つけたらカウントアップします。

    この例では次の様な結果となりました。

    iビット卵の数
    107011010113+8+9+6+7=33
    190101111108+4+9+1+6+5=33
    206110011108+4+9+7+5=33
    219110110113+8+9+1+7+5=33
    231111001113+8+4+6+7+5=33

    5つ見つかりました。
    ▼ 試しにどうぞ! ▼

    a = [3, 8, 4, 9, 1, 6, 7, 5]
    1 << j1 << 01 << 11 << 21 << 31 << 41 << 51 << 61 << 7
    a (桁順)5761948357619483576194835761948357619483576194835761948357619483
    327671111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111
    1 << j0000000100000010000001000000100000010000001000000100000010000000
    & (10進数)1248163264128

    1 << j は、ビットシフトです。00000001 を左に j だけずらします。

    if i & 1 << j:
        egg += a[j]
    

        の所は i & 1 << j の結果です。i がいくつの時でも 0、もしくはこの数値になります。この結果が 0 の時は Falseとなり、それ以外の時は True となって、egg に、a  の数が加算されます。

        if egg > k:
            break
    

    途中で egg の値が k を 超えてしまったら、それ以上加算しても k の値を下回るなんてことはありえませんので、さっさと break して次のループに移ってしまいましょう。😉

    ポイントはやっばり、

    if i & 1 << j:
        egg += a[j]
    

    この部分でしょうか? 特に i & 1 << j が理解できるようになったら、総てが理解できたも同然と言えるでしょう。


    今ではグラフィック関連のソフトのカラービットに 16進数が当たり前のように使われるようになりました。ソフトの利用者もとても多くなり、16進数に馴染みがある方も多いかもしれませんが、その 16進数も元はといえば冗長な2進数を短く表現したものです。

    16進数は1桁で4ビットです。2桁で8ビット = 1バイトです。

    【10進数】
    0 〜 255

    【2進数】
    0000 0000 〜 1111 1111

    【16進数】
    00 〜 FF

    11111111 は 28-1 = 255
    F を2進数にすると 1111
    F が2つで FF = 1111 1111 = 28-1 = 255

    『F は何ビット?』

    F(16) = 15(10) = 1111(2) → 4ビット ( )内は進数

    光の三原色 (赤, 青, 緑) のとおり、昔のパソコンも RGB の三原色で表現されていました。

    GRB
    111 ← 3ビット

    10進数GRBカラー
    0000    black
    1001    blue
    2010    red
    3011    magenta
    4100    green
    5101    cyan
    6110    yellow
    7111    white

    これ以外の色は存在しないので使えません。😅
    七色の虹なんて言われてますけど、光ではない黒と、目に見えないとされる白を除いてこれを見ると、6色しかありませんね。単純な理論ですが、虹は基本6色ということが2進数によってわかります。

    この後扱えるビット数が増え、16色が使え、256色が使え、4096色が使え、そして約1677万色が使える現在に至っています。

    【2進数】
    11111111(2) × 11111111(2) × 11111111(2) = 16,777,216(10)色
    【16進数】
    FF(16) × FF(16) × FF(16) = FFFFFF(16)色
    ※ 2進数、16進数は 0 も1色と数えます。

    組み合わせは様々なシーンで使いますので、苦手意識を克服してサクサク使いこなせるようになりたいものです。← 私が